【野口裕之の軍事情勢】安保法反対デモに見る若者の政治利用 熱狂に引きずれたナチス青少年部や紅衛兵ソックリ
更新弱りかけた権力を再興する際、腹黒い指導者が目を付けるのが若者だ。ドイツ総統アドルフ・ヒトラー(1889~1945年)がそうだった。クーデター《ミュンヘン一揆/1923年》に失敗し逮捕され、党活動が禁止される。だが、恩赦で釈放され、1925年にナチ党を再結成するや、ナチ党青少年部を復活させ、ヒトラー・ユーゲント(ヒトラーの若者)と命名した。党勢回復には若者の悪用が最も手っ取り早い。ヒトラーは得意の熱弁で「素晴らしき新生ドイツ建設」を説いた。若者はつかれたごとく引きずられていく。
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復讐に使われた紅衛兵
なるほど、と思う。SEALDsやT-nsSOWLの「政治熱」が自発的なのか、たきつけられたものかはあずかり知らぬ。ただ、共産党以外落ち目で、高齢化も痛々しい日本の左翼・リベラルが起死回生に向け、情熱と真剣さにあふれる若者に飛び付いたのは確かだ。野党が参院選で、SEALDsなどと提携する動きも戦術の一環。選挙権年齢の18歳引き下げを前に、政党として一見当然の戦略にも見える。否。安保関連法「賛成議員は落選させよう」と叫んでおり、「若者の政治参画」を表看板にできるほどの初々しさはみじんもない。野党や学者がプロの活動家育成を謀っているのであれば、若者の人生に責任を持つべきだ。一般的に経験・学識・自省が不足する大多数の若者は、デモに象徴されるが、行動に偏ると視野狭さくに陥る。
