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被災地 消える「結び付き」…戸惑う住民 町内会など解散相次ぎ交流困難に

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被災地 消える「結び付き」…戸惑う住民 町内会など解散相次ぎ交流困難に

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 南相馬市の担当者は「地域の意見の集約や草刈りなど組織の役割は大きい」と話す。帰還する住民が少なければ行政区の統合など再編も検討するが「どれぐらい帰還するか分からず、うまくいくかは見通せない」と不安がる。

 市内の仮設住宅で暮らす飯崎行政区の杉重博区長(67)は「戻る人は限られていて、再編しても人が少ないことに変わりはない。人手がなければ、神楽や盆踊りもできなくなる。これから地域をどう守っていけばいいのか」と頭を抱えた。

 ふるさとの記憶つなぐ動き

 岩手県陸前高田市の旧市街地にある松原地区では、約200世帯全てが津波にのまれた。半数以上が犠牲になり、住民は仮設住宅や他の市町村へ。震災から1年以上たって解散を決めた。

 それでも、住む人のいなくなったふるさとの記憶をつなぎとめたいと動く人たちもいる。8月の「うごく七夕まつり」で町内会ごとに山車を出し、装飾を競い合う伝統。2013年、地区の若者が中心となり、津波で流失した山車を復活した。

 地区で生まれ育った中里哲さん(37)は自宅跡地に「松原七夕祭組、新たに歩みはじめます!」と手書きの看板を設置し、かつての住民に参加を呼び掛けた。「町内会も何もなくなってしまったけれど、なんとか松原という名前を残したかった」。住民たちの思いをつなぐため、祭りを続けていくつもりだ。(SANKEI EXPRESS

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  • 仮設住宅を訪れるNPO職員の女性と立ち話する飯崎行政区の杉重博区長(右)=2016年3月2日、福島県南相馬市(共同)

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