抜群のシャシーと足回り、非力さ補う四駆 予想の上いくトヨタ・C-HR(前編)
首都高速の外苑入り口は上り坂。本線への合流路が恐ろしく短いこともあって、強めにアクセルを踏み込むとグイグイ登っていく。これまた予想以上にパワフルで頼もしい。山梨の山道で出くわしたもっと急勾配の上り坂でもその印象は変わらなかった。これだけ走れば1.2リッターで十分…と言いたいところだが、唯一、高速道路での追い越しではもう一息パワーが欲しくなる。ただ、車重を考えれば十分以上の性能であり、通常の使用で不満が出るケースは少ないだろう。
助手席に座りたくなる乗り心地
首都高速から中央道へ入り、ぶどうの里、山梨県は勝沼を目指す。
ハンドルのパワーアシストが強く、今風にかなり軽めの感触ながら、高剛性ボディーと出来の良いサスペンションのおかげか、路面状況は両手によく伝わってくる。直進安定性も申し分なく、高速走行での安心感が高い。長距離ツーリングもリラックスしてこなせそうだ。市街地で感じた乗り心地の良さは高速道路でも変わらない。助手席の人も気分よく乗っていられると思う。あぁ、たまには助手席で試乗したい…。
勝沼からは一般道。左右に広大なブドウ畑が広がる丘の中腹を走る「フルーツライン」から国道411号線を抜けて奥多摩湖へと向かう。ここからはアップダウンとカーブが連続する山坂道だ。
数値化できない完成度
走行モードを「スポーツ」に切り換える。高回転型プログラムとなって、アクセルレスポンスも上がり、CVTのもたつきも抑えられて、リニア感が増す。シフトレバーをDレンジから右に倒すとマニュアル変速モードに切り換えることもできるが、贅沢を言わせてもらうとシフトパドルが欲しいところ(上級グレードやオプションでも設定なし)。
高速走行と異なり、アクセルのオン・オフが頻繁に行われる場面では、パワーよりもトルクが物を言う。低回転で最大トルクが出るこのエンジンと四輪駆動の組み合わせは、実はワインディング走行にも向いている。