総花的な経済対策、実効性に疑問符 “既存事業かき集め”
更新経済対策の事業規模は総額約18.6兆円。このうち、半分程度は中小企業への資金供給の需要創出を想定する。政府は今回の対策で実質GDPを1%程度押し上げると見込むが、民間需要を喚起できなければ、対策は“絵に描いた餅”になる可能性がある。
「復興、防災・安全対策の加速」は、防災や耐震化対策の対象が学校や病院にとどまらず駅や地下鉄、砂防や農山漁村、離島にまで及ぶ。世界最悪の財政状況にありながら、「国土強靭(きょうじん)化」という“錦の御旗”のもと、景気回復による税収増をあてにした歳出圧力が優先した。
景気対策と財政規律の両立をどう実現するか、知恵を絞った形跡はみられず、“ばらまき”との批判は免れない。
消費税増税による景気減速を乗り越え、経済再生を実現できなければ、国際公約である財政健全化への道筋が大きく後退するおそれがある。
