大崎、先端オフィス街へ変貌加速 住宅開発や交通改善も追い風
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かつては地味な工場街
JR山手線の駅では地味な存在で、かつては工場街だった大崎駅周辺が、職住近接の先端オフィス街に変貌している。駅東側の「パークシティ大崎」が今月竣工(しゅんこう)し、2002年に都市再生緊急整備地域に指定された大崎駅周辺地区約60ヘクタールの再開発事業が完成。さらに近隣で新規の再開発計画もめじろ押しだ。大崎駅からりんかい線経由で羽田空港と直結する羽田空港アクセス線構想も浮上し、一層の発展が期待されている。
「東京の都市再生で最も変化した地域は丸の内や日本橋ではなく大崎だろう」
元東京都副知事で明治大学大学院教授の青山●(やすし)氏は感慨深げにそう語る。かつて大崎駅は山手線29駅の中で乗降客数が鶯谷駅に次いで2番目に少なかっただけに、都民でも大崎駅周辺の変貌ぶりを知らない人は多い。
東京都が大崎を新宿、渋谷、上野などと並ぶ“7副都心”の一つに位置付けたのが33年前。政府の都市再生緊急整備地域に指定された13年前から再開発が本格化し、このときに計画された17事業(開発面積約33ヘクタール)が今年9月に全面開業するパークシティ大崎でようやく完成を迎える。

