「バラ色」の財政健全化策に警鐘 痛み甘受、問われる政府の覚悟
更新財政制度等審議会が提出した建議(意見書)は、経済成長による税収増に依存する「バラ色」の財政健全化策に警鐘を鳴らし、高齢化の進展で膨張する社会保障関係費の抑制など、痛みを伴う改革に切り込む財政再建の「王道」を示した。政府の経済財政諮問会議で高い経済成長の実現に重きを置く民間議員とは一線を画した形だが、両者に共通するのは「現状のままでは立ちゆかない」との危機感だ。6月末の財政健全化計画の策定に向けた改革案が出そろう中、実行に向けた政府の本気度が試される。
「高成長シナリオで想定しているような成長が実現できるのかとの議論があったのは事実。自然増収だけで解決するような問題ではないことはコンセンサスを得るべきだ」。財政審会長の吉川洋東大大学院教授は建議提出後の記者会見で、民間議員らの案を「楽観的」と評した理由をこう説明した。
諮問会議での議論は、内閣府が2月に示した高成長シナリオが基本だ。実質国内総生産(GDP)の伸びが2%以上、名目で3%以上という従来の経済成長を上回るケースを前提としている。
