TPP合意後の経済連携…他の交渉にどう影響? 日欧加速へ新たな戦略築け
更新TPPに入っていない中国が重視する枠組みだが、ここで目指す自由化水準はTPPよりも低い。明確な交渉理念がみえないRCEPが交渉の推進力を保てるかは、TPPがどれだけ広がりをみせるかに左右されるだろう。
そのTPPの拡大論議は10月の大筋合意を受けてにわかに高まった。タイやインドネシア、フィリピン、韓国、台湾が参加に意欲や関心を示しており、南米にも注視している国が複数あるようだ。
背景には、TPPに加わらないと、地域の発展から取り残されかねないという切実な思いがある。輸出競争力の低下だけでなく、自国への投資が減るリスクもある。多くの日本企業が生産拠点を築いてきたタイなどは、その地位がベトナムに奪われるという懸念が現実味を帯びている。
もちろん、TPPはまだ発効しておらず、拡大論議の具体化はかなり先の話だ。合流するために乗り越えるべきハードルも高い。
