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AIIB開業 気前よく支援、まるで朝貢… 中国と途上国の思惑一致

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AIIB開業 気前よく支援、まるで朝貢… 中国と途上国の思惑一致

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 AIIBが検討するインフラ建設が将来的に軍事転用される恐れはないか、人権侵害や環境破壊を引き起こさないかといった、リスク情報も日本は得るのが非常に難しい。

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 アジア開発銀行(ADB)や政府開発援助(ODA)などで長年の実績と経験をもつ日本がAIIB参加を急ぐ理由はどこにもない。

 だが、「オバマ政権は水面下でAIIBをめぐる米中協力関係の構築にも着手し始めたようだ」(アナリスト)との気になる未確認情報も流れている。

 ただ、AIIB初代総裁に選出された中国の元財政次官で、ADB副総裁を歴任した金立群氏は、AIIB成功の難易度を最もよく理解している人物。ADB総裁だった黒田東彦(はるひこ)日銀総裁とも懇意な金氏は、3月までに訪日し、協力の道を模索すると伝えられる。

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 北京で開業式典を行い、船出したAIIB。中国が主導する史上初めての国際金融機関はどこに向かうのか。行方を検証する。

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【用語解説】インフラ投資

 道路、鉄道、水道、電気といった社会基盤(インフラストラクチャー)の整備に必要な投資。発展途上国は経済力が弱いため資金を十分に調達できず、先進国のほか世界銀行をはじめとする国際金融機関の支援を必要としている。中国は自らを途上国としながらもアジアやアフリカへの支援を続け、高速鉄道や原発の輸出を強化している。(共同)

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