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タイ、TPP参加へ高まる機運 成長率0.77%押し上げも

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タイ、TPP参加へ高まる機運 成長率0.77%押し上げも

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 タイでは、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への参加を求める声が高まっている。TPPに伴う貿易活性化や投資拡大に期待がかかるからだ。同国商業省は、TPP参加が同国の国内総生産(GDP)成長率を0.77%押し上げるとの調査報告を明らかにした。現地紙バンコク・ポストなどが報じた。

 同調査報告では、タイと同じく参加を検討するインドネシアとフィリピンもTPPに加われば、経済押し上げ効果がさらに高まり、タイの成長率は1.06%増加するとみている。

 商業省幹部は、TPPに伴う関税撤廃で、自動車・関連部品や電子機器、繊維・縫製などの製造業分野で輸出競争力向上が見込めると指摘した。

 経済界でもTPPへの参加機運が高まっている。在タイ外国人商工会議所連合会のスタンレイ・カン会頭は「政府はTPP参加について早期に立場を明らかにすべきだ」と指摘する。さらに、タイを含め日本や中国など16カ国が参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の早期妥結にも期待を示した。

 タイは、TPPに参加する12カ国との貿易額の割合が全体の4割に相当する。なかでも米国への輸出額は輸出全体の8%だ。タイはTPP12カ国のうち、米国、カナダ、メキシコと自由貿易協定を締結していない。現状のままだと、タイは米国市場でTPP参加国に対して競争力低下が懸念される。

 また、TPP参加12カ国からタイへの直接投資(FDI)額は、年間で約45%であることから、タイはTPP参加でさらなる投資増も見込む。

 商業省幹部はTPPの恩恵は大きいとする一方で、市場での競争激化が予測されることから、今後、参加すべきかどうかについて、関係団体と慎重に協議を重ねる方針だ。(シンガポール支局)

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