経済対策・構造改革が不可欠、くすぶる世界経済の下振れリスク
更新財務省幹部は「われわれのやろうとしている方向性と軌を一にしている」と説明する。
公共事業の効果限定
日本政府は経済対策の事業費を20兆円規模とする方向で調整している。リニア中央新幹線の延伸前倒しのほか、農産物輸出のための施設や訪日外国人の増加に向けた港湾の整備などを盛り込む見通しだ。もちろん当面の経済の下支えに財政出動は一定の役割を果たす。ただ、人手不足の状況では公共事業による景気押し上げ効果は限定的になりやすい。
成長の持続には、0%台にとどまる潜在成長率を高める構造改革が欠かせない。農産物を輸出するとしても企業の農地所有など規制緩和を通じ、競争力を高めることが重要になる。正社員と非正規社員の賃金差を縮小する「同一労働同一賃金」をはじめとする労働市場改革などもこれからだ。世界経済が不透明さを増す中、日本も政策を総動員して力強い成長を実現できるかが問われている。(万福博之)
