村を変えたエコツーリズム カンボジア南西部コッコン州
更新実はハンさん自身も、かつてはハンターだった。森林ガイドとなり、エコツーリズムの意義を知り、今ではコミューン長としてチーパットの観光を引っ張っている。まだ自立には至っていないが、NGOの支援に頼る度合はだんだん小さくなっているという。
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カンボジア観光省がウェブサイトで紹介する国内のCBETは13カ所。実際にはもっと多くの地域で整備が進んでいる。チーパットのような先行例があるからだ。
大規模な観光地開発ではなく、村の住民たちとともに、今ある自然に価値を見いだしていくエコツーリズムは、昨今の国際的な潮流にも合った観光事業だ。内戦と混乱で開発が遅れたために残された自然の恩恵を受けるカンボジアは、この分野でユニークな存在感を示しており、「1周遅れゆえのトップランナー」となる可能性を秘めている。(カンボジア月刊邦字誌「プノン」編集長 木村文)

