インド富裕層が「次」の旅先探す…日本政府、13億人巨大市場狙う
更新具が野菜だけのお好み焼きやラーメン、色とりどりの野菜をのせたすし。日本政府観光局(JNTO)は今年、東京や京都、広島など9都市の菜食料理店約40店をまとめた冊子を作った。「和食にイタリアン、中華と、国内の菜食料理店は増えている」と担当者。JNTOは近く、ニューデリーに初のインド事務所を設け、冊子を地元の旅行業者に配る。大阪観光局は菜食など約40店のインターネット紹介を準備、横浜市も同じ取り組みを検討中だ。
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一方、インドに詳しい東京都の旅行代理店カイラスの落合一民社長は「日本を旅行するインド人は知識層が中心で、買い物より歴史や文化を楽しむ傾向がある」と指摘。神社での「みこ体験」ツアーを計画し、異国情緒を味わってもらおうとPRしている。広島や長崎の原爆関連施設の訪問も関心が高いという。
また、ヒンズー教では雪山は神の居所として好まれ、スイスは憧れの地だ。これに目を付けた新潟県南魚沼市は「美しいスキー場があり、コメも野菜もおいしい」(南雲康一・商工観光課主幹)とPRするため今年1月、誘致団をインドに派遣した。北海道観光振興機構も、インド人に雪景色の旅を売り込んでいる。
インド南部バンガロールで旅行会社を営むニランジャン・セナパティ社長は「インド人客は好奇心が強い。桜の花見ツアーも人気が出そうだ」と話した。(東京、ニューデリー 共同)
