フィンランド、国民に最低限の現金配布 人口減に備え、就労意欲にどう影響?
更新財源確保の“壁”
収入に関係なく全国民に配るのがBIの基本的な考えだが、財源確保という大きな壁が立ちはだかる。経済協力開発機構(OECD)の推計では、フィンランドで全国民にBIを導入すれば、所得税(原則6~30%程度)を約30%分上乗せする必要があるとしている。社会保険庁は来年以降の実験延長を申し出たが、政府は「予算不足」を理由に予定通り2年で終了することを決定。来年にもBIの支給が就労意欲にどう影響を与えたかを検証する。政府の担当者は「失敗を恐れず、社会の変化に合わせて新システムを試すことに意味がある」と強調する。
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日本では野党の一部がBI導入を打ち出したことはあったが、機運は乏しい。BIに詳しい中央大の宮本太郎教授(福祉政治論)は、日本で導入を検討するなら(1)支給額(2)生活保護や失業手当など廃止する制度の範囲(3)課税や財源確保の在り方-などの丁寧な議論が欠かせないと指摘。「『まずはBI』という提起では意味がない。導入によってどのような社会を目指すのか、将来図をはっきりと描くべきだ」と話した。

