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貿易戦争、値上げで消費者に痛みじわり 中国で物価上昇、圧力の高まり統計にも

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貿易戦争、値上げで消費者に痛みじわり 中国で物価上昇、圧力の高まり統計にも

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 トランプ米政権との間で深刻化する貿易戦争の影響が、中国の消費者にじわじわと“痛み”を与えている。米中対立が決定的となった7月以降、自動車など欧米メーカーの一部は中国で販売する製品の値上げに着手。中国国内で物価上昇圧力が高まってきており、「公式データが示しているよりも、中国の消費者は痛みを感じている」(米紙ウォールストリート・ジャーナル)との指摘もある。

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 中国国家統計局が19日発表した今年7~9月期の国内総生産(GDP、速報値)は物価変動の影響を除く実質で前年同期比6.5%増だった。伸び率は今年4~6月期から0.2ポイント低下し、リーマン・ショック後の2009年1~3月期(6.4%)以来、約9年半ぶりの低水準となった。減速するのは2四半期連続。

 「中米貿易戦争の進展や人民元下落などに伴い、接着剤事業のコスト上昇が続いている」。中国のインターネットメディアは、ドイツ化学・消費財大手ヘンケルの中国法人が10月1日から接着剤などを値上げしたと伝えた。取引先への通知書には「貿易戦争の影響」との文言が記されていたという。

 中国メディアによると、米化学・事務用品大手の3M(スリーエム)の中国法人も8日から3~5%の値上げに踏み切った。

 中国自動車市場では、米電気自動車(EV)メーカーのテスラが約20%、ドイツ自動車大手BMWが4~7%の値上げを7月にそれぞれ実施したと中国内外のメディアが報じている。

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