記事詳細

【経済インサイド】昔は預金が7年で倍増 金融庁長官の「出張授業」

更新

 日本の平均寿命は男性が約81歳、女性が約87歳だ。人生100年時代とも言われる中、「教育費」「住宅費」と並ぶ三大費用の「老後の費用」は平均寿命が延びる中で、膨らみ続けている。

<< 下に続く >>

 「そこで重要となるのが、貯蓄や投資などで老後に備えてお金を準備する『資産形成』で、お金に働いてもらうという発想です」。遠藤長官が授業の中で、最も伝えたかったことの一つだ。言葉にも力がこもる。

 現預金に偏る資産

 退職世代が老後に不安を感じることなく、豊かな生活をおくることは、個人にとってはもちろん、日本経済にも重要だ。しかし、日本人の金融資産の52%は現預金に偏っており、今のような低金利環境では、十分な資産形成ができていないという課題がある。

 実際、29年までの20年間の家計金融資産の推移をみると、現預金の割合が13%と低い米国が2.23倍、24%の英国が1.75倍に増えているのに対し、日本は1.2倍で微増にとどまっている。

 遠藤長官は「皆さんの祖父母世代は銀行に預けているだけで金利が10%、親世代は7%付いたが、今は0.01%しかつかない」と説明。資産が倍になるまでの年数は、10%だと約7.2年、7%だと10.2年だが、今なら6932年かかるとの試算を紹介し、生徒たちを驚かせた。

 投資のすすめ

 こうした環境下で、遠藤長官が最後に生徒に勧めたのが「長期・積立・分散」による投資だ。長期間にわたり、毎年少しずつ、国内外の債権や株式などさまざまな金融商品に投資を続けることで、リスクを分散させながら、世界の成長を取り込むことも可能だからだ。こうした投資であれば、短期的には資産が増減しても、長期でみると安定的に増加していくとされる。

このニュースのフォト

  • 高校生を相手に金融について出張授業する金融庁の遠藤俊英長官=東京都品川区の都立小山台高校
  • 高校生を相手に金融について出張授業する金融庁の遠藤俊英長官=東京都品川区の都立小山台高校
  • 高校生を相手に金融について出張授業する金融庁の遠藤俊英長官=東京都品川区の都立小山台高校

ランキング