海外情勢

ベトナム、電子決済の難路 根強い現金払い慣行でカード所有率4.1%

 世界で最も急速な経済発展を遂げているベトナムは、政府がキャッシュレス化を最優先政策に掲げている。半面、金や米ドルでの支払いになじむ国民がこれを受け入れるには時間がかかりそうだ。

 カード所有率4.1%

 ベトナムのフック首相は国内に流通している米ドルを減らし、国内流通貨幣として自国通貨ドンの地位を確立すると同時に、クレジットカードや銀行振り込み、電子決済を普及させたい考えだ。

 紙幣印刷費用の拡大に加え、急速な経済発展に伴い深刻化する脱税や資金洗浄の取り締まりに向けて支払い記録の透明化が必要という背景がある。

 フック首相は2020年末までに現金での取引を10%未満に引き下げるよう各銀行に要請したほか、中央銀行にはQRコードなどの電子決済を普及させるよう指示した。政府は15歳を超える国民の少なくとも70%が銀行口座を持つことを目指し、1月には病院や学校を含む公共機関に12月までに現金での受け取り停止を義務付ける規則を発表した。

 政府によると、銀行口座を持つ成人は31%で、支払いは95%以上が現金か金だ。スタンダードチャータード銀行の調べではクレジットカード所有率は4.1%だ。

 ベトナムでは総菜から車まで大量の札束や金塊、貴金属を持ち運び、購入するのが一般的だ。このため、商店主は現金を詰め込んだ袋をバイクに載せて週に何度も銀行との間を往復する。

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