寄稿

世界の温暖化対策の長期戦略は1.5℃レースの様相?

 グローバル企業では、2050年実質ゼロの目標を超えて、2030年などの早期にカーボンゼロを目指す企業が珍しくなくなってきています。「1.5℃」「2050年までにカーボンニュートラル」が事実上、世界の温暖化対策のトレンドになっています。

 先進的な温暖化対策を標榜する主体は、国・自治体・企業を問わず、1.5℃を踏まえることが不可欠です。特に長期ビジョンを描くために必要となるシナリオ分析に取り組む企業には、1.5℃をシナリオ分析に加えることを強くお勧めします。

 なお、4月に発表された日本政府の長期戦略案は、1.5℃に言及し、脱炭素化を打ち出しているものの、期限は明記されず、具体的な対策も乏しく、世界の潮流と比べて見劣りすることが否めません。政府案の再考を強く促したい。

 ※1 European Commission, A Clean Planet for all,2018/11/28

   https://ec.europa.eu/clima/sites/clima/files/docs/pages/com_2018_733_en.pdf

 ※2 Committee on Climate Change, Net zero ? The UK’s contribution to stopping global warming, 2019/

   https://www.theccc.org.uk/publication/net-zero-the-uks-contribution-to-stopping-global-warming/

【プロフィル】小西雅子

 昭和女子大学特命教授。法政大博士(公共政策学)、ハーバード大修士。民放を経て、2005年から温暖化とエネルギー政策提言に従事。

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