海外情勢
中国・九寨溝、観光客受け入れ再開
中国新聞
中国・四川省アバ・チベット族チャン族自治州の景勝地で、世界自然遺産にも登録されている「九寨溝」で、約15カ月ぶりに観光客の受け入れが再開された。
九寨溝は、2017年8月に同地で発生したマグニチュード(M)7.0の地震で各地が損壊し、観光客の受け入れを停止。18年3月に一部受け入れを再開したが、災害リスクの懸念から18年6月に再度停止していた。
今回の再開では、扎(さつ)如寺や樹正溝(地震による決壊で湖の水が流出した「火花海」を除く)などエリアの85%を開放した。地震で損壊した滝「諾日朗瀑布(ばくふ)」は生態系の回復が進み、開放初日には、水が流れ落ちるところに広がる霧と朝日が一筋の虹を作り出していた。
観光客の受け入れは1日当たり5000人までで、旅行ツアーでの参加に限る。観光客は環境配慮型のバスでエリア内に入り、通りに生い茂る樹木や湖に映る青い空と白い雲、山々が織りなす風景を楽しむことができる。
九寨溝管理局の趙徳猛・局長は「地震により一部が損壊したが、新たな景観も生まれた。『火花海』は決壊して水が流出したが、それにより独特のカルスト地形が露出した」と述べた。(中国新聞社)