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復活の兆し「北京不夜城」 夜間経済で中国版「働き方改革」推進?

 特徴的なのは国営博物館の夜間開館である。普段は朝9時から夕方5時までだが、日曜日は夜9時まで開館する。中国国営中央テレビが行ったネット調査によると「もし博物館や美術館が夜間に開場していたら、行くか?」という質問に88.9%の人が「行く」と答えたそうだ。

 北京の新聞「新京報」によると、北京のイメージはこれまで2枚の絵画だったという。1枚はミレーの「落穂拾い」、もう1枚は(欧州の絵画でよく描かれる)ソファに横たわる人物画である。昼間は腰をかがめて懸命に仕事をし、夜は疲れきって、家にたどり着くや否やソファに倒れ込む。夜間経済は、その固定イメージを変えることができるのだろうか。

 「996(午前9時から午後9時で週6日勤務)」も珍しくなくなった中国で、今必要なのはプライベート時間の充実で、夜間経済は中国版「働き方改革」を推し進めるのかもしれない。

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