現在は販売していない弁当やおにぎりについても「ニーズは大きい。需要に合わせて販売できるように考えていく」(吉田氏)方針だ。
また、決済方法が少ない点も改善を目指す。キャッシュレス決済の手段は広がっていることから、PayPay以外のスマホ決済サービスなどへも対応を進めていく。また、専用アプリについても、多店舗展開を見据えて機能の拡充を検討。「アプリを入れた方がお得」と感じられるようなものにしていくという。
ロボットが集まる展示場に
一方、ロボットマートの最大の特徴は「ロボットがいる」こと。コンビニとしての機能だけでなく、「ここに来ればロボットを見て、知ることができる」という拠点にすることも大きな狙いだ。
「調べないとたどり着かないような業務用ロボットも、店に展示することで『こういうものがあるんだ』と知ってもらいたい」と吉田氏は話す。11月からは新しいロボットも登場し、現在は全4台が店内にいる。ペッパーのほか、もともとティッシュ配りをしていたロボット「モスペンくん」を“接客係”として採用したり、世界に数台しかない搭乗型ロボットを期間限定で展示したりと多彩だ。「12月までにはもっと増やしたい」と吉田氏は話す。
展示を増やすために、今後は大学や専門学校などの研究機関や企業への働きかけも強化していく。店舗をロボットのテストの場として使ってもらえるように提案するという。
2つの機能の両立で「差別化」を目指す
無人コンビニ、そしてロボットの展示場という機能を持たせたロボットマート。今後は多店舗展開も視野に入れている。その足掛かりとして、19年2月から、オフィス向けに「ロボットマートミニ」の展開を始めた。オフィス内に冷蔵庫や小さな商品棚を置き、50種類以上の商品を販売。商品を自動認識するセルフレジはないが、決済手段は店舗と同様だ。約30社が導入しているという。
ロボットマートはロボットの実験店という位置付けだが、「この店舗を増やすことができれば、コンビニを巡る問題の解決策にもなる」(吉田氏)。人手不足や業務負担の増加などに悩む店舗が多い中、1つの店舗の形として提案できるようにしていく方針だ。
セルフレジなどを設置して無人化・省人化を図る店舗が増えているが、「ロボットコンビニ」はその次の展開として位置付けられそうだ。ロボットマートが、「ロボットによる接客」という新しい価値を広めるきっかけになるかもしれない。「コンビニ業界の課題解決とロボット開発の支援。その2つを両立して、他のコンビニと差別化したい」(吉田氏)