海外情勢

香港の父兄、安全な環境熱望 シンガポールの学校に問い合わせ殺到

 ノース・ロンドン・カレッジエイト・スクールはビクトリア女王の時代からロンドンにある名門の寄宿制女子校で、8月にシンガポールにもブランチ校を開設する。

 同校には、混乱を不安視する香港の親からの関心が集まる。シンガポールのあるインターナショナルスクールも香港からの入学希望者が25%ほど増えたとしている。

 シンガポールは、政治的安定や高い教育水準、緑の多い環境、犯罪の少なさ、効率的なインフラなど、外国人にとって魅力的な点が多い。

 南洋理工大学国立教育学院のジェイソン・タン准教授は、「シンガポールは居住性の面で国際的に高い評価を得ている。香港の現状を受けて、移住などを検討する家族は多い」と話した。

 終わりの兆候が見えない数カ月にわたる民主化運動の影響で、カナダやオーストラリアなどの不動産ブローカーは移住について香港市民の関心が高まっていると指摘する。

 暴力が激化した昨年8月以降、香港の学校コンサルタント、ITSエデュケーショナル・サービシズは、シンガポールの学校について平均で週4回の問い合わせを受けている。ディレクターのアン・マーフィー氏は、香港の親たちは「子供たちの通学が心配で、公共交通機関がどの程度安全かも不安視している」と話した。

 香港を拠点とする同氏は4つの金融機関から、シンガポールのインターナショナルスクールについての説明会に招かれたという。

 いずれの説明会にも、弁護士やトレーダー、ファンドマネジャーなど12~20人程度の親が参加していた。大半は、米国人、インド人、英国人、フランス人などの外国人だったという。

 ノース・ロンドン・カレッジエイト・スクールでは昨年10月からの問い合わせの約12%が香港からだと、コミュニティーリレーションズディレクターのバンダナ・ラオ氏が述べた。(ブルームバーグ Faris Mokhtar、Yoojung Lee)

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