海外情勢

ベネズエラ民主化へ新枠組み 米国務長官が提案

 【ワシントン=住井亨介】ポンペオ米国務長官は3月31日、国務省で記者会見し、混迷が続く南米ベネズエラ情勢に関して、与野党各党の代表らからなる暫定的な「国家評議委員会」を設立し、半年から1年以内に大統領選と国会議員選を実施するなどとした同国民主化に向けた枠組み提案を公表した。評議委が設立され、公正な選挙が実施されれば米国の制裁を解除するとしている。

 トランプ政権が制裁に基づく圧力強化政策を見直す姿勢を示した形だが、AP通信によると、反米左翼、マドゥロ政権のアレアサ外相は「マドゥロ氏が国民の負託を裏切ることはない」と反発した。

 枠組みの名称は、「ベネズエラのための民主的移行の枠組み」。米国務省によると、評議委は現政府に代わって選挙までの移行期間中の行政を担い、暫定大統領を選出。ベネズエラに駐留する外国の治安部隊を撤退させれば、政府や「国営ベネズエラ石油」(PTVSA)への制裁を解除する

 さらに、選挙が公正に行われたと国際的に認知されれば、米国はすべての制裁を解除するとしている。

 ポンペオ国務長官は記者会見で「すべてのベネズエラ国民にこの枠組みについて慎重に、また真剣に考えてもらいたい」と述べた。野党出身のグアイド国会議長はツイッターに「機は熟しつつある。ベネズエラを救うため適切な手段を取ろう」と投稿した。

 ベネズエラでは、マドゥロ政権打倒を目指して野党出身のグアイド氏が2019年1月に暫定大統領就任を宣言。米国など50カ国以上からの承認を受けて政権と対立を深めている。政権交代が実現しない中、グアイド氏が呼び掛けるデモの動員数は減少し、野党側には停滞感が漂っている。

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