海外情勢

企業再開で渋滞戻るも消費は踊らず GDPマイナスの中国経済のいま

 それに対して消費は、経済の先行きが不透明なうえに感染の再流行懸念がくすぶる中で、消費者が慎重な姿勢を崩していないことがうかがわれる。

 中でも影響が大きいのが高額品だ。

 《中国自動車工業協会によると3月の新車販売台数は前年同月比43・3%減。3月の小売売上高では宝飾品関連が30・1%減の悪化を見せている》

 「2月に営業を再開したけれども、それからずっと売り上げは振るわない」

 北京市中心部のショッピングモールにある欧州系のアクセサリー店で、20代の女性店員は厳しい営業状態を打ち明けた。

 この店舗では一定額以上の商品を購入した客にネックレスをプレゼントするといったサービスを行っているが「なかなか来店客は増えない」という。

 来店客が少ないため、営業時間の短縮を続けている店も少なくない。また、来店客を選べない店舗は感染リスクもあるため、「店員には特別手当が支払われている」(女性店員)というブランド店もあった。

 「昨年末から外で飲んでいない」

 高額品と並んで苦境が伝えられるのが飲食業だ。

 《3月の小売売上高では飲食収入が46・8%減と大きく落ち込んだ。1~2月は43・1%減で悪化幅は拡大している》

 「以前は休んでいた週末も営業を始めた」

 北京市中心部のカフェの男性店員は静かな店内でこう述べた。約2カ月の休業期間を経て営業を再開したものの、以前より来店客が減っているためだという。

 北京市内では営業を再開する飲食店が増えているものの、食事時も客席が埋まっていない店が少なくない。客足の落ち込みを補うために、店頭販売や出前サービスへの対応を始める店も相次いでいる。

 北京では飲食店などにおけるグループでの会食を禁じる措置が出ており、店頭に「団体客お断り」という張り紙を出した店が多い。団体客はテーブルを分けるといった対策をとって受け入れている店もあるが、北京市内で働く40代の女性は「感染の恐れがあるので外食はしていない。最後に店で飲んだのは昨年末だ」と話す。感染への警戒感が人々の間にくすぶり、思うように消費が回復していない事情がうかがわれる。

 経済活動が「完全な停止状態」(エコノミスト)に陥った一時期と比べれば中国経済が回復しているのは事実だが、感染の「第2波」や世界経済悪化といった懸念を抱えて、先行きへの不透明感が依然として根強いのが現状だ。

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