国内
石炭火力縮小へ具体策検討 有識者会議 年内にも意見取りまとめ
経済産業省は13日、二酸化炭素(CO2)の排出が多い非効率な石炭火力発電の縮小に向け、具体策を検討する有識者会議を開いた。2030年度までの段階的な設備の休廃止に関する議論がスタートし、年内にも意見を取りまとめる。
国内には18年度の時点で石炭火力が140基あり、非効率設備は114基。その後に運転を始めた設備もある。このうち、100基程度が休廃止の対象となる見通しだ。縮小策は、非効率な石炭火力に対する新たな規制の導入、早期退出への誘導策の創設、再生可能エネルギーの利用を加速するルールの見直しの3点を柱とする。
会議では経産省が、早期退出を促す誘導策として企業側に経済的な支援を行う仕組みなどについての議論を提起した。委員からは再生エネの導入拡大策に関し、送電線の活用ルールの抜本的な見直しを求める声などが出た。一方、政府の動きに対し大手電力には困惑の声が上がっている。石炭火力は石油や天然ガスと比べて燃料費が安く、電力の安定供給を支える柱。雇用など立地地域への影響や、電力料金の上昇を不安視した。
中国電力は、石炭火力のうち5基が非効率で、1963年に運転を始めたものもある。2022年にCO2の排出を抑えた高効率の石炭火力が運転を始める予定だが、5基の休廃止は決めていない。広報担当者は政府に対して「立地自治体への影響や電力の安定供給を熟考して検討してほしい」と要望する。北海道電力も7基中6基が非効率だ。
大手電力に電力を卸売りする、電源開発(Jパワー)は発電能力の約半分が石炭だ。非効率は8基ある。休廃止されれば「エネルギーセキュリティー、電力安定供給、立地地域の経済、かつ電力価格への影響が大きい」と指摘。政府で具体的な議論が進めば、これらの点を主張していくとした。