高論卓説

「現代版ABCD包囲網」進む コロナ・香港問題で深まる2強対立

 さらに、香港問題により香港人権法2019と香港自治法による金融面での制裁も始まろうとしている。米国は香港人権法により香港での人権弾圧に関わった人物のビザ廃止入国禁止、米国内資産凍結を決めた。

 香港自治法により対象者の銀行口座を保有する銀行も制裁対象にするとしている。これが完全実施された場合、人民軍や共産党幹部の口座を廃止しない限り、中国の銀行と香港の銀行はドル決済ができなくなり破綻の可能性も視野に入ってくるわけだ。

 これは「現代版ABCD包囲網」ともいえるものであり、米国は自国への影響緩和を考えながら、一つ一つ丁寧にコマを進めている。これは日本企業も例外ではない。日本企業も米国から制裁を受ければ破綻に直面することになる。このため早急かつ適切なリスク管理が必要であるといえよう。

【プロフィル】渡辺哲也

 わたなべ・てつや 経済評論家。日大法卒。貿易会社に勤務した後、独立。複数の企業運営などに携わる。著書は『突き破る日本経済』など多数。愛知県出身。

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