「Go To」と併用可能 大阪府の飲食ポイント還元始まる
新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた飲食店を支援する、大阪府のポイント還元キャンペーンが18日、始まった。政府の支援策「Go To イート」との併用も可能で、飲食業界では需要回復への期待が高まっている。
府のキャンペーンは、12月末までの期間中、指定のグルメサイトから午後3時以降に4人以下で5千円以上のメニューを予約して食事すると、2千円分のポイントがもらえる。ミナミの一部区域では、10月末までの利用で2千円分が上乗せされる。
指定サイト「一休ドットコムレストラン」では、18日から対象店舗に「大阪府のキャンペーン対象」と表示された。今後、指定サイトは「食べログ」や「ぐるなび」などが加わり、対象店舗数も順次増える予定。
一方、大阪観光局は18日、「Go To イート」のプレミアム付き食事券について10月7日から購入申し込みを受け付けると発表した。利用期間は10月14日~来年3月末。府のポイント還元キャンペーンとも併用できる。食事券は1冊1万円で販売。25%を上乗せした1万2500円分を利用できる。
申し込みは同観光局の専用ウェブサイトで行い、先着順。10月7日~来年1月31日に計5回受け付ける。手続きが完了すれば、引き換え番号を通知するメールが送られ、コンビニエンスストアで引換券を発行し食事券を受け取ることができる。(吉国在、石川有紀)
予約・問い合わせ相次ぐ
「キャンペーンが始まり、ずっと電話が鳴りっぱなし」
大阪・ミナミのフグ料理店「玄品(げんぴん)法善寺総本店」では18日夕、問い合わせの電話が相次ぎ、来店客にスタッフらが慌ただしく応じていた。
コロナ禍の影響で、ミナミを訪れる外国人観光客や飲食店利用客は激減。同店は店内の換気や消毒の徹底など感染対策を講じてきたが、客足は戻らず苦戦を強いられた。
だがこの日だけで、指定グルメサイトを通じ9月末までに23件の予約が入った。「キャンペーンを利用したいが、どうすればいいのか」「ポイントはいつから使えるのか」といった問い合わせも相次ぎ、営業担当者は「予想以上の反響。ミナミ地区が活気を取り戻すきっかけになってほしい」と期待を寄せた。
一方、大阪市内の百貨店に展開する中国料理店「桃谷楼(とうこくろう)」は、特別コースの設定を検討。運営会社の畑中宏文副社長(31)は「府のキャンペーンに続いてGo To イートも始まるので、普段の外食にも使えるようメニューを提案したい」と話した。