海外情勢

米国務副長官「会合の定例化と公式化を」 日米豪印の枠組み、中国の脅威にらみ

 【ワシントン=黒瀬悦成】ビーガン米国務副長官は20日の電話記者会見で、中国の脅威をにらんだ日米とオーストラリア、インドの4カ国による連携枠組みである「クアッド」に関し、「協力のあり方をめぐる共通理解ができつつあり、(会合が)より定例化され、ある時点で公式化されるべきだ」と述べた。

 ビーガン氏は、会合の定例化で4カ国および他のインド太平洋諸国との協力関係が強化され、自然災害や経済・安全保障分野での危機に適切に対応できるようになると強調した。

 インド国防省は19日、日米と毎年実施している合同海上演習「マラバール」に今年は豪州が参加すると発表し、日米豪印4カ国の連携強化が着実に進んでいることを鮮明に打ち出した。合同演習は来月、ベンガル湾で行われる。

 ビーガン氏は一方で「クアッドには今のところ明確な定義があるわけではない」とし、4カ国の枠組みに韓国など他のインド太平洋諸国を加えて拡大させるのは「時期尚早だ」とも指摘した。

 同氏はその上で、将来の「拡大クアッド」の方向性に関し「インド太平洋諸国が等しく平和と発展を遂げる『パックス・インドパシフィカ(インド太平洋による平和)』を目指す」と強調した。

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