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携帯大手新プランのコスト構造分析へ 総務省、格安業者支援で緊急措置

 総務省が、携帯大手3社が発表したデータ容量20ギガバイトの新プランのコスト構造を検証する「スタックテスト」を来月実施することが22日、分かった。新プランのコスト構造に対して、大手が格安スマートフォン事業者に貸し出す際の接続料が適正かを分析し、不当な水準であることが判明すれば、改善などを指導する。大手の割安な新プランで窮地に追い込まれた格安事業者を支援するための緊急措置に乗り出す。

 スタックテストとはデータ構造を分析することを指し、通信分野においてはサービスのコストを分析した上で適切な料金になっているかを検証するテストのことをいう。固定電話や光ファイバー回線などで支配的な地位にあるNTT東日本・西日本に対して行われているが、携帯大手に実施するのは初めて。

 2月に開催される総務省の有識者会議で、携帯大手には新プランに関して音声通話やデータ通信の接続料、営業費用、利潤などのコストの詳細なデータを提出してもらう。本来はサービス料金が原価割れをしていないかなどを確認するテストだが、今回は接続料の水準に焦点を当てる。

 市場が健全に発展していくためには、格安向けの接続料と、大手のコスト構造のうち接続料に相当する部分とは同等にすべきだとされており、適切な水準になっているかを確認する。現状では携帯大手はコスト構造のうち接続料に相当する部分を総務省に年に1回程度届け出ているが、実際にそれが適用されているかなどは検証されていなかった。

 格安事業者は自前の基地局などは持たずに通信回線を携帯大手から借りて主にインターネット上の契約手続きとすることでコストを抑え、安さが売りのサービスを提供してきた。だが、NTTドコモなど大手3社が20ギガで月額2480~2980円の新プランを発表。格安事業者は同様の条件を5000円程度で提供しており、大手の方が安くなる逆転現象が発生している。

 総務省は携帯大手に格安事業者を対抗させて競争を活発化させようと、接続料の引き下げを促しており、携帯大手は今後3年間で5割程度値下げする見通しを示している。だが、それでも格安事業者の団体は大手の新プランへの対抗策を講じるのは困難とし、値下げの前倒しや接続料の適正性の検証を要望している。

 これに対し、総務省担当者は「春商戦に間に合うよう迅速に対応を進めたい」とする。2月末には携帯大手が令和3年度から3年間の格安向けの接続料見通しを総務省に提出する予定だが、今回の検証の結果が勘案されて下げ幅が広がる効果が期待されている。

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