国内

CO2価格付け、議論再開 経産省と一枚岩になれるか

 排出抑制につなげる経済的な手法として各国で導入が進むCPの国内における議論が再開した。菅義偉首相が掲げた「2050年カーボンニュートラル」実現には、再生可能エネルギーの技術開発だけでなく、金融手法の導入などさまざまなアプローチが不可欠で、国際的な流れからもCP導入の検討は避けて通れない。環境、経済産業両省は年内をめどに一定の結論を出す方針だが、産業界の理解を含め、一枚岩となって方向性を打ち出せるかに関心が集まる。

 CPには炭素税や排出権取引制度など複数の手法があり、それぞれに利点や課題がある。今回は、これらに加え、CO2排出量の多い国から物資を輸入する際、国境で関税をかける手法などを指す「国境調整措置」の導入を日本としてどう考えるかも議論が進むもようだ。欧州連合(EU)では6月までに制度詳細を提案し、2023年までに導入を目指す方針で、バイデン米大統領も取り入れる意向を示している。こうした複数の手法の中で日本として何が最適か、どう組み合わせるべきかなどを議論していく。

 ただ、CP導入に関しては産業界でさまざまな見方がある。

 経団連の中西宏明会長は「拒否するところから出発すべきではない」と一定の理解を示す一方、日本ガス協会の広瀬道明会長(東京ガス会長)が「各業界が脱炭素に前向きに取り組む中で、炭素税のような懲罰的なものはいかがなものかと感じる。単純には受け入れられない」と述べるなど慎重な声も多い。

 大和総研の田中大介研究員は「EUなどは、環境対策で法制度や規制を整備している。国内でもCPに関し、法制度まで落とし込めるかが重要になる」と指摘する。(那須慎一)

Recommend

Biz Plus

Ranking

アクセスランキング