国内

電子押印・署名と紙データ連携 ベンチャー相次ぎ契約書管理サービス

 新型コロナウイルス感染拡大を機に電子押印や電子署名の普及が進んでいる。ただ過去の契約書のほぼ全てが紙ベースのため、電子押印や電子署名とのひも付けが難しく、結果として過去の契約書を確認するために出社するというケースが後を絶たない。こうした無駄な出社をなくそうと、リーガル(法務)テックベンチャーが続々と新サービスを投入している。

 リーガルフォース(東京都千代田区)はクラウド基盤を活用した契約書管理システム「キャビネ」を1月に投入した。人工知能(AI)の一種である自然言語処理や機械学習の技術を活用し、契約書管理の入力作業を完全自動化する。具体的には契約書の原本をアップロードするだけで、検索可能なデータベースに組み上げる。契約書の期限日や自動更新日が近づくとメールで知らせてくれる。

 ホームズ(東京都千代田区)は、紙の契約書の電子化を代行するサービス「ホームズクラウドSCAN(スキャン)」を始めた。保管している紙の契約書を箱に詰めてホームズに郵送するだけ。あとは同社が同社の契約管理システムに契約書のデータを取り込んでくれる。取り込みが完了すれば、オンライン上で契約書の管理ができる。また原則として契約書の原本は返却されるが、別途有料で保管にも応じる。

 両サービスは、ともに電子押印・署名と連携するほか、契約書に付随する添付書類などともオンライン上でひも付けられる。

 東京大学発のリーガルスケープ(東京都文京区)は、複数の法律に関する文献を横断的に検索できる仕組みを大手法律事務所の森・浜田松本法律事務所(同千代田区)と共同で開発した。契約上のトラブルが発生した場合、紙ベースの過去の契約書を探すのは時間と手間がかかる。しかも法務人員を最小限に絞っている会社も多く、担当者の業務負担は大きい。リーガルフォースの大河内健一マネージャーは「契約書の入力と探すための時間をゼロにする世界を作りたい」と話す。(松村信仁)

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