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使用済みの眼鏡からミニ刀剣、ゲームキャラ向け作製契機 栃木・足利 

 使い終えた眼鏡が、世界でたった一つのミニチュア刀剣に-。栃木県足利市の「ウチダメガネ」が、眼鏡のレンズから耳にかける部分の間の「つる」を削り、ミリ単位で細かい装飾を施した「つる刀」が人気を呼んでいる。丁寧な仕事ぶりが口コミで広がり、オーダーメードの刀剣を求め、各地から愛好者が訪れている。

 レンズを研磨するための機械で丁寧に削られ、光輝いていく「つる」。刀剣の刀部分は約5~10センチ。「つば」は数ミリの穴を開けて装飾を施し、垂れ下がる「下げ緒」なども細かく作り込む。「さや」は薄い板を貼り合わせて削り、漆を塗って強度を上げていく。

 きっかけは、刀剣を擬人化したオンラインゲーム「刀剣乱舞」に登場する「山姥切国広」が市ゆかりだったこと。

 足利城主だった長尾顕長が「鍛刀」をするよう命じたとされ、その縁から市は2017年に実物を展示。その後も市内の飲食店が中心となり街を挙げて歓迎するムードが醸成されていき、足利は「聖地」の一つとなった。

 その一環で、ウチダメガネの一ノ瀬史郎店長(70)が山姥切国広のフィギュアに持たせるために眼鏡から刀を作製。目を付けたファンに譲ったところ、それをきっかけに評判が口コミで広がっていき、注文を受け付けるようになった。

 「刀を数ミリ反らせてほしい」「さやにはこの柄を」-。実在する刀を指定し、実物の10分の1程度に仕上げてほしいとの要望もある。十人十色の注文に「できるところまでやってみたい」と本業の傍ら、破格のサービス精神で作業に当たる。

 一ノ瀬さんは「喜んでくれるならと工夫していたら、作るたびクオリティーが上がってきたように思う。足利市に訪ねてくれる刀剣ファンが私を育ててくれた」と笑顔を見せた。

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