海外情勢

農業廃棄物でプラ代替製品 台湾企業、エコストローや食器開発

 台湾の新興企業「鉅(きょ)田クリーンテック」(中部・南投県)が、コーヒーやサトウキビの搾りかすなど農業廃棄物を原料にストローや食器を開発・製造し、日本など30カ国超で販売している。自然分解されて土壌に戻るリサイクル製品。プラスチックごみの大幅削減を目標に、販路拡大と外国での生産施設の設立を目指していく方針だ。

 「鼻にプラ製ストローが刺さったウミガメのニュースに衝撃を受けた」。黄千鐘・最高経営責任者(CEO)は、2018年11月の創業に至った動機を語った。農業廃棄物を使った製品開発研究の専門家。新型コロナウイルスの流行で顧客の業者も打撃を受けているが、近年の環境保護機運の高まりが後押しし、売り上げは確実に伸びているという。

 製品の約90%が環境保護意識の高い欧米など外国向けだ。台湾も19年7月からプラ製ストローの規制に乗り出し、30年にはプラ製の食器、カップも全面禁止する。「台湾人の環境保護意識も高まっている」と黄氏。環境保護活動の積極的な実施を通じて、手応えを感じている。

 台湾の農業廃棄物は他にもパイナップルの葉や大豆の搾りかすなどがあり、毎年計約460万トン。生産者にとっては処分費用が減り、逆に「買い取り」により現金収入が得られるメリットもある。

 同社製のストローは弾力があり、口にした際の違和感はない。タピオカミルクティー用の太いものもある。昨年末までの輸出量は3億本。さらに製造・販売量を増やし、プラ製の約3倍にもなる価格を引き下げることが課題だ。機内食用の食器、靴も生産。ビーチサンダルの製造にも取り組む。

 今年は台湾プロ野球の楽天が本拠地とする北部・桃園市の球場にストローを導入する。さらに、フランスでワイン製造後のブドウかすを、沖縄県ではサトウキビかすをそれぞれ原料とした製品製造を計画中だ。

 黄氏は「開発した技術を喜んで各国に伝授する。現地でリサイクルすることで輸送に伴う二酸化炭素(CO2)排出も抑えられる」と笑顔で話した。(南投 共同)

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