国内
「次世代経営者育成の場に」 経済同友会が通常総会
経済同友会は27日、東京都内で通常総会を開催し、桜田謙悟代表幹事が、多様なステークホルダー(利害関係者)を巻き込んだ新しい資本主義社会の実現について議論する新組織を設置することや、「経済同友会を次代の経営者を育成する場に進化させていく」方針を明らかにした。新型コロナウイルス感染拡大で遅れが明らかになったデジタル化やワクチン接種の巻き返しの必要性も強調した。
通常総会では桜田氏の再任を決めた。またオイシックス・ラ・大地の高島宏平社長、大和証券グループ本社の田代桂子副社長、リコーの山下良則社長の3人を新たな副代表幹事に選出した。新型コロナ感染防止のため会場出席者を限定し、多くの会員はオンラインで参加した。
総会で桜田氏は、世界的に新しい資本主義と経済社会のあり方の模索が始まっている中で、日本がそのリーダーシップをとることを強調。そのためには、政府が先に成長戦略などを打ち出すのではなく、企業が持つ知見を政府がくみ取り、大きな政策や方向性を決めていく形態が欠かせないと訴えた。新しい委員会を設置して、具体化を進める考えだ。
総会後の会見では新副代表幹事があいさつ。高島氏は「同友会の発信力を強めていくと同時に、さまざまな意見を受け止める受信力を引き上げていきたい」と抱負を語った。