海外情勢

中国新車販売14カ月ぶりマイナス 半導体不足が影響

 【北京=三塚聖平】中国自動車工業協会が11日発表した5月の新車販売台数は、前年同月比3・1%減の212万8千台だった。14カ月ぶりにマイナスに転落した。新型コロナウイルスによる落ち込みから立ち直って好調だった前年同月の反動に加え、世界的な半導体不足により生産が落ち込んだことが響いた。

 中国市場は、世界に先駆けてコロナ禍からの回復が進んできたが、回復基調にブレーキがかかっている。

 内訳では、乗用車が1・7%減の164万6千台だった。景気回復を受けて増加が続いた商用車も7・4%減とマイナスになった。

 一方、電気自動車(EV)などの「新エネルギー車」は、約2・6倍の21万7千台だった。中国政府が普及を後押ししており、大幅増を維持している。

 同協会は、半導体不足による生産への影響が厳しさを増していると指摘。原材料価格の上昇によるコスト増も警戒している。

 日系大手4社の5月の中国新車販売では、日産自動車、ホンダ、マツダの3社が前年同月の実績を割り込んだ。一部で半導体不足が影響しており、好調が続いてきた日系メーカーの中国販売にも不透明感が漂う。

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