海外情勢

北朝鮮が未明に軍事パレードか、建国73周年

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮が建国73周年の9日未明、平壌で軍事パレードを実施したとみられることが分かった。韓国軍関係者が聯合ニュースの取材に、軍事パレードを行った状況を捕捉したことを明らかにした。日米韓当局は、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)など新型兵器を登場させた可能性もあるとみて分析を進めている。

 今年の建国記念日は5年や10年ごとの節目に当たらず、パレードを実施したとすれば、異例だ。新型コロナウイルス禍の下でも、人員を動員できることを内外にアピールし、経済難に伴う閉塞(へいそく)感を打ち消す狙いとみられる。

 北朝鮮は、米韓両軍が8月に行った合同軍事演習に強く反発しており、これに対抗して軍事力を誇示する思惑もありそうだ。

 軍事パレードは9日午前0時に合わせて開始したとみられ、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が演説を行ったかどうかが注目される。北朝鮮は昨年10月10日の党創建75周年に午前0時から新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)が登場するパレードを実施し、同日夜に録画を放送した。今年1月14日夜にも党大会を記念して軍事パレードを行い、新型SLBM「北極星5」を公開した。

 北朝鮮メディアは9日朝現在、軍事パレードについて伝えていないが、夜に録画を放映する可能性がある。北朝鮮専門サイト「NKニュース」が消息筋の話として伝えたところでは、平壌上空を飛行機が飛ぶ音が聞こえ、花火も打ち上ったという。

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