海外情勢

AUKUS原潜協力 怒り心頭の仏、バイデン政権は「まるでトランプ」

 【パリ=三井美奈】フランスのルドリアン外相は16日、オーストラリアが次期潜水艦をめぐって米英と技術協力で合意し、フランスとの開発計画を破棄したことについて、「背中から刺された。裏切られた」と怒りをあらわにした。バイデン政権に対しても「一方的で乱暴な決断。まるでトランプ前大統領のようだ」と非難した。

 ルドリアン氏の発言は、仏ラジオのインタビューでのもの。米英豪の合意はバイデン米大統領の宣言で突然知らされたとした上で、「同盟国の間で行うべきことではない。インド太平洋の連携が必要なのに、耐え難い行為だ」と述べた。仏豪が2016年に結んだ合意に基づき、23年には最初の潜水艦が建造される予定だったと明らかにした。豪州に対し、「これで終わりではない」として、契約破棄について説明を求める考えを示した。

 ルドリアン氏の発言に先立ち、仏政府は16日に声明を出し、インド太平洋で米国が同盟国であるフランスを押しのけたと位置付け、「一貫性がなく、遺憾でしかない」と非難。米国に依存せず、欧州独自の安全保障を構築する必要性を再認識させたとしている。

 フランスはターンブル豪政権との間で、潜水艦開発をめぐって推計約310億ユーロ(約4兆円)の契約締結に合意したが、計画の遅れで経費が膨張し、豪州では見直しを求める声が出ていた。フランスは18年、欧州で最初にインド太平洋戦略を発表。日米豪などとの共同演習に参加してきた。

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