海外情勢

中国、米国との対立緩和狙いか 北京でユニバーサル・スタジオ開業

 【北京=三塚聖平】北京郊外で20日、米系テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・北京」が正式開業した。米国(2カ所)、日本、シンガポールに続き世界で5カ所目。米中対立が続いている中でも、インターネットで事前販売された初日分のチケットは1分弱で完売する人気だった。中国には米国との対立を緩和させる思惑や、国際社会に新型コロナウイルス封じ込めをアピールする狙いもありそうだ。

 映画「ハリー・ポッター」や「カンフー・パンダ」など7つのテーマエリアがあり、37のアトラクションを設けている。混雑度合いなどで変動する入場料は418~748元(約7100~1万2700円)。

 ホテルや商業施設を併設した「ユニバーサル・北京・リゾート」の中核施設との位置づけ。1日から招待客を入れた試験営業を行っていた。付近には北京中心部とつながる地下鉄の新駅もオープンしている。

 20日昼の開業時は雨模様だったが、ハリー・ポッターの登場人物にふんした来場者らでにぎわった。北京の20代の会社員女性は「ずっと心待ちにしていたので初日に来ることができてうれしい」と笑顔で話した。

 計画は2014年に公表され、北京郊外の通州区で建設が進められてきた。今春に試験営業が始まる予定だと伝えられていたが、新型コロナ対策のためにずれ込んだ。米中関係の悪化を受けて遅れているともささやかれていた。

 一方、習近平政権は米中関係改善を模索しており、友好姿勢をアピールする狙いもうかがわれる。中国メディアによると、20日午前の開業式典には習近平国家主席の側近として知られる北京市トップの蔡奇(さい・き)党委書記(党政治局員)らが出席した。陳吉寧(ちん・きつねい)北京市長は「高いレベルの対外開放を引き続き拡大する」と述べ、外資受け入れに前向きな姿勢を強調した。

 また、世界で新型コロナ禍が続く中で大規模アミューズメント施設をオープンさせ、感染押さえ込みの成果を内外に誇示する狙いもあるとみられる。ただ、福建省で感染力が強い新型コロナのデルタ株の感染拡大が続いており、中国当局は警戒を強めている。

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