例えば、私の会社は中東の航空会社ということで、「ムスリムの女性のお客様が男性の隣に座れず、しかも機内は満席」、「食べたかったメニューがなくなってしまい、お客様が機嫌を損ねる。そのお客様にどう対応し、また快適にお過ごしいただけるようにするか」といったシチュエーションと課題を想定し、マニュアル通りではなく自分で考えて工夫し解決する練習をします。
対応能力も必要ですが、同じくらい気を遣わなければならないのが立ち居振る舞いです。表情、仕草、言葉遣いを状況に合わせ使い分けなければなりません。サービスは会社のブランド力に大きく影響するため、かなり厳しく審査され、少しでも言葉遣いを間違えたり、ずれた提案をしたりすると、細かくチェックを入れられます。サービスの訓練中泣いてしまうクラスメイトもいるほど厳しく、正解を自分で導き出さなければならない、私にとってはある意味一番難しい訓練でした。
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いかがでしたか?
これらの3項目に加え、身だしなみやコミュニケーションの授業など、細かく訓練を受けながら、毎日勉強を繰り返し、ひたすら避難指示を暗唱したり、救命措置の練習をしたり、言葉遣いや笑顔を模索したりと日々努力を重ね、ようやく「ひな鳥」として翼がもらえるのです。ここから一人前の客室乗務員になるため、実際に乗務し様々な経験を重ねていくことが必要になるのですが、それはまた別の話…。
すべての客室乗務員は訓練を乗り越え、みなさまの安全・快適なご旅行のため責任を持って働いていますので、安心して空の旅をお楽しみください。
【CAのここだけの話♪】はエアソルに登録している外資系客室乗務員(CA)が持ち回りで担当します。現役CAだからこそ知る、本当は教えたくない「ここだけ」の話を毎回お届けしますので、お楽しみに。隔週月曜日掲載。【CAのここだけの話♪】アーカイブへ