経済インサイド
東京五輪のレガシーに 環境配慮の食品調達、企業が取り組む理由
認証を実効性あるものにするため、漁師や養殖業者が認証を受けるだけでなく、加工・流通業者や社員食堂を委託する給食業者まで、すべて同様の認証を受ける調達にこだわった。CSR・社会文化部の喜納厚介課長は「あとに続く企業が導入しやすい環境作りを実現するためだった」と道のりを振り返る。
実際、パナソニックの働きかけで複数の給食業者が認証取得に動いた結果、損保ジャパンや日立製作所などにも社員食堂にサステナブルシーフードを導入する動きが広がったという。東京海洋大学のさかなクン客員准教授は「魚を食べないととれない栄養素もあるので、持続的に食べ続けられるための取り組みが重要ですね!」と話す。
こうした環境や人権などに配慮するSDGsに関連した取り組みは、来年の東京五輪開催を控え推進が急がれている。
ロンドン五輪を継承
東京五輪をめぐっては、環境NGOが新国立競技場建設で使われるコンクリート型枠に違法伐採や調達課程で人権侵害の恐れがある木材が使われていると指摘した経緯などもあり、SDGsへの対応が成功のカギを握るとされる。東京五輪で重要な取り組みの一つと位置づけられるのが、選手村などにおける持続可能な食品の調達だ。
ロンドン五輪開催国の英国では、五輪を機にASCなどの国際認証を受けたサステナブルシーフードが多くの学校給食などに導入され、ロンドン五輪開催の一大レガシーと呼ばれている。五輪のワールドワイド公式パートナーのパナソニックがサステナブルシーフードに取り組むのも、東京五輪におけるレガシー継承を見据えたものだ。