ビジネスパーソン大航海時代

「大手企業発、起業家」のリアル RPA人材支援への道のり~航海(10)

小原聖誉
小原聖誉

 「ええ、起業することにしました。31歳のときでした」

RPAフリーランス人材領域のニッチNo.1を手がける

 ここまで順風満帆です。

 「ちょっと悩んでいたこともあって起業したんですよね」

 どういうことでしょうか。

 「子供との時間をもっと増やしたいと思ってもなかなか出来ませんでした。朝起きると子供が寝ている間にバタバタと家を出ていきます。自分で起業したら子供との時間も増やせるし、もともと起業したかったわけですし一石二鳥だなと。社名もそれに由来しています」

 Peaceful Morning(平和な朝)ですものね。

 当初はどんな事業を手掛けるつもりだったのですか?

 「子育てサービスを検討していました。テスト的にやってみたところ内輪では盛り上げるのですが、ビジネスとしてうまくいくイメージがないし、本当にやりたいことか腹をくくれませんでした」

なぜ今のRPA事業に辿りついたのですか?

 「子供との時間を大切にしたい、という思いは親にとっては普遍的ですよね。自分のように子供ともっと時間を取りたいけれども取れないビジネスマンが身近にたくさんいました。RPAは人の生産性をあげます。テーマにぴったりでした。なによりRPAは成長市場だったことも大きい」

 成長市場だとなぜ有利になるのですか?

 「成長市場は情報がないのです。たとえば人材のように成熟した市場には業界カオスマップ(業界地図)は必ずあります。私が参入したRPAにはそれすらもありませんでした。ですからRPAに特化した情報を発信するとそこに興味がある人たちが集まってきます。そうなると自分がRPA情報のハブになります。その延長でRPAのニュースサイト(RPA HACK)を作りました。情報発信を通じて業界関係者と知り合えた集大成としてRPA業界カオスマップを作成して発信しました」

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