働き方ラボ

あの「尻職人」の“ビジネス書”がスゴイ 『グラビアアイドルの仕事論』

常見陽平
常見陽平

 そう、著者はあの「尻職人」「くらもっち」こと、グラビアアイドルの倉持由香である。2010年代前半から、Twitter上で「#グラドル自撮り部」を立ち上げ、大ブレークした彼女だ。最近ではタワマンを購入したことでも話題となった。この本には、雑誌不況の中、休刊・廃刊が相次いだり、グラビアページが次々と縮小されたりする中で、SNSを駆使し、成り上がった彼女の仕事論が惜しげもなく披露されている。

 私は以前、『MacPeople』という雑誌の連載で、彼女と対談している。連載の最終回のご褒美で、「誰か会いたい人います?」と編集者に言われ、彼女にオファーを出したのだった。逆境を物ともしないしなやかさと強さに圧倒された。なお、余談だが、私は対談だけと聞いていたのだが、突然、その場でグラビア撮影会が始まり、度肝を抜かれた。なんと、一緒に尻職人ポーズで撮影までしてしまった。

 役得話はこれくらいにして、この本のポイントは「打算」と「反骨」という2つのキーワードに尽きる。「打算」というと、いかにも計算高い、意識高い系セルフブランディングそのもののようだが、彼女の場合、コミュニケーション戦略を周到に練り、どうやったらオンリーワンになれるかを考え抜いているのがポイントだ。

 なんせアゲインストな環境を勝ち抜いた「反骨」の魂が凄まじい。いや、もはや「反逆」と言っていいレベルである。グラドルというレッドオーシャンを自分流のやり方で生き抜いているのが素晴らしい。

 しかも、やっていることはいわゆるPDCAサイクルの繰り返しだ。エゴサーチでの市場調査など検証も欠かさないのがポイントだ。

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