ビジネストラブル撃退道

最強はネット世論 ブラック企業やパワハラ上司から弱者を守るSNS

中川淳一郎
中川淳一郎

 芸能界にしても、SMAP解散騒動では脱退する稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾への同情の声がネットを席巻し、ジャニーズ事務所批判も盛んとなった。ファンは解散阻止に向け、新聞の個人広告をジャックするなど、3人及び他のメンバーを激励し続けた。この時、「ジャニーズ=悪」の図式がファンの間にはあったことだろうし、この一連の流れにしても、「ファンがジャニーズの理不尽な対応に声を挙げ、3人を応援した」という文脈の記事も登場した。

 現在リアルタイムで進行中の「ジャニーズが稲垣・草なぎ・香取を民放TV等に出させないよう圧力をかけた疑惑で公取委が注意」という話題にしても、大組織がいたいけな個人を恫喝している構図が見える。

 バッシングの対象は吉本興業へ

 吉本興業所属芸人による「闇営業」にしても、当初は芸人本人へのバッシングが燃え盛ったが、宮迫博之と田村亮の悲痛な謝罪会見を経た7月22日現在、バッシングの対象は「ブラック企業」認定された所属先(と言っていいのか? 契約書はなく、あくまでも“マネジメント契約”なのだから)の吉本興業に移っている。

 宮迫と田村はあの会見により「巨大組織による被害者」になることに成功したのだ。おいおい、反社勢力と交流し、カネをもらったことが問題だったはずだろ? と思う面はあるものの、吉本の隠蔽体質とブラック企業体質は、当初の一般庶民の怒りのベクトルを逸らすことに至らせた。結果、同社社長が会見を行い、処分撤回を発表。おいおい、当初の問題はどこに行った? 宮迫と田村の情に訴える会見によりガラリと世間様の“空気”を変え、組織の保身のために撤回しただけじゃねーの、としか思えない。一体「反社との付き合い」はどこへ行ったのだ!

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