このような態度で謙遜を繰り返されたら、褒めたほうは「せっかく褒めたのに、そんなに否定しなくても…」といった残念な気持ちになってしまいます。中には「ご機嫌とりだと思われた? そんなつもりはないのに」と不快に感じる人もいるかも知れません。
謙遜が引き起こす可能性のある残念な心理とは
私たちは相手に受け入れられることを好み、拒絶されることを恐れます。謙遜のつもりでも、褒めた側が否定されたと感じてしまうと防衛本能がはたらき始めてしまうことがあります。
「なんだよ、あんな言い方をしなくてもいいのに。まぁ、そもそもあの人のことは好きじゃないけど…」
キツネが高いところにあるブドウを食べようとして失敗し、「あのブドウはどうせ酸っぱいから食べられない」とつぶやく。このような反応は、私たちにもよく起こります。せっかく褒めてくれた人に、そんな反応をさせないためにも上手な返し方を確認しておきましょう。
プラスワンで解決 謙遜するときのコツ
褒められたときのリアクションでおすすめなのは謙遜のあとに、ひとこと感想を付け加えるという方法です。
「いや、それほど早く出勤しているわけでもないですし…でも見ていてくれる人がいるというのは励みになりますね。ありがとうございます!」
感想を付け加えることで、謙遜をしつつも、相手が褒めてくれたことを受容するニュアンスや感謝の気持ちを表現することができます。
褒められたら褒めで返すのはあり? なし?
ひとことを付け加えるパートで、反射的に相手を褒める人は多いです。
「僕なんか、まだまだで。○○さんこそ、××がすごいじゃないですか」
咄嗟の褒め返しは儀礼的に聞こえます。お返しのように褒められても嬉しく感じる人は少ないのではないでしょうか。お返しであっても、褒められた相手は照れや居心地の悪さを感じますし、中には自分が褒めたことをうやむやにされたように感じる人もいるでしょう。
褒めはマイナスにもなる
人から褒められるということは基本的に嬉しいことですが、負担になることもあります。
言語が持つ対人関係機能を研究した言語学者のブラウンとレビンソンは、褒められた人が謙遜しなくてはならないこと、場合によっては褒め返さなければならないことなど、褒めにはマイナスもあるとしています。