『全員くたばれ!大学生』
そんな青春の悶々とした想いを描いた傑作漫画がある。『週刊SPA!』で連載中のサレンダー橋本による『全員くたばれ!大学生』である。この度、めでたく第1巻が単行本化された。
この物語の主人公はある大学(大学名はウェブメディアでもとても書けない卑猥な名前なので割愛する)の哲学科に入学した亀田哲太という、いかにも非モテなルックスの男子学生である。5月になっても友達ができず、悶々とする日々をおくっている。教室内にいる、チャラい集団、パリピ軍団、内部進学組たちの声を盗み聞きする日々をおくっている。
サブカル映画好きなどの文化系集団に近づこうとしたり、背伸びしたロックファッションを着ようとしてみたり、麻雀や楽器など出来もしないことを出来ると言ってみたり、スタバでバイトをしているフリをしたり…。
大学生活で最も辛いと言われる大学1年生の世知辛さを描ききっている。パリピにも陰キャにもなりきれない、しかも、どこにもいられない辛さが、痛いほど表現されている。
私は『週刊SPA!』が大好きでしょうがなく、毎週楽しみにしているのだが、この連載だけは必ず読むことにしている。しかし、1話も欠かさず読んできたのにも関わらず、単行本を一気に読んだ際の破壊力、その決して後味のよくない読後感がたまらない。「大学時代には戻りたくないな…」と思わずつぶやいてしまった。そして、大学教員として学生と日々接しているのだが、彼ら彼女たちのことを本当に理解しきれているのか。反省してしまった。