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奈良の小学校跡地で介護人材育成、外国人向け養成校開校へ

 医療介護事業を運営する社会福祉法人「大和清寿会」(奈良県天理市)は、旧奈良市立吐山(はやま)小学校跡地に、外国人向けの介護福祉士養成校と日本語学校を開校する方針を明らかにした。今月1日付で市と賃貸借契約を締結、来年4月の開校を目指す。

 同会によると、介護福祉士養成校は2年制で定員は80人。日本語学校は1年コース60人、1年6カ月コース40人。主にベトナムやインドネシア、フィリピンなどの看護学校卒業生らを受け入れる。日本での就労を希望する学生らは面接を経て日本語学校に入学。日常会話程度が可能な語学力を修得すれば、介護福祉士養成校に進学できる。すでに高い日本語能力を有する外国人や、日本人も入学することができる。

 介護福祉士養成校の学費は年間190万円。東南アジアの若者にとっては高額だが、2年間で168万円を上限に奈良県から修学資金の貸し付けを受けられ、資格を取得後、県内で5年以上介護の仕事に従事すれば返還が免除される。同会の鉄村俊夫理事長は「県内の介護人材は不足している。海外から優秀な人材を受け入れることで、雇用に役立ちたい」と語った。

 吐山小学校跡地の賃料は年間約880万円で、期間は令和22年3月末まで。跡地は平成28年度に廃校となって以来、使用されておらず、市が活用方法を模索していた。仲川げん市長は「高齢者時代を支える人材を確保することができ、跡地も活用できるのでありがたい」と話した。

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