働き方ラボ

あなたの会社の「小泉進次郎」は活躍しているか? 抜擢人事に潜むリスク

常見陽平
常見陽平

 抜擢された人にとっても、プラスになるとは限らない。若いうちに積み重ねるべき経験をスルーして、昇進・昇格するとむしろその後に苦労する。

 国民にとって良いことなのか?

 先日、自民党の地方議員と会食する機会があった。その際に話題になったのは、まさにこの「小泉進次郎の抜擢は、本人にとっても、自民党にとっても、国民にとっても良いことなのか?」だった。小泉進次郎は政務官の経験はあるし、党内の青年局長、農林部会長、筆頭副幹事長、厚生労働部会長などを歴任している。ただ、副大臣の経験などはない。組織を動かした経験が乏しい。もちろん、抜擢により倍速で経験を重ねていくという見方もできる。ただ、混乱や組織全体の力の低下というリスクも認識しておきたい。

 抜擢人事は良いことだらけとは限らない。もっとも、これにより混乱した際に自分なりにどう貢献するかを考えておきたい。

 さて、貴社の「小泉進次郎」は良い活躍をしているだろうか。激しく傍観しつつ、まずは自分の目の前の仕事に向き合いつつ、自分が会社と社会に対してできることを考えよう。

常見陽平(つねみ・ようへい)
常見陽平(つねみ・ようへい) 千葉商科大学国際教養学部専任講師
働き方評論家 いしかわUIターン応援団長
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。リクルート、バンダイ、クオリティ・オブ・ライフ、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師。専攻は労働社会学。働き方をテーマに執筆、講演に没頭中。主な著書に『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)『僕たちはガンダムのジムである』(日本経済新聞出版社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)など。

【働き方ラボ】は働き方評論家の常見陽平さんが「仕事・キャリア」をテーマに、上昇志向のビジネスパーソンが今の時代を生き抜くために必要な知識やテクニックを紹介する連載コラムです。更新は原則隔週木曜日。アーカイブはこちら

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