話の肖像画

商業には本来、人をひき付ける力がある ファストリ・柳井正氏(16)

 〈2020年東京五輪・パラリンピックでは、スウェーデンの代表選手や大会関係者にユニホームなどの衣類を提供する〉

 五輪やパラリンピックに来る人に、スポーツだけではなく、日本の伝統とか、本当に素晴らしい物や事に触れてもらう機会をもっとつくるべきです。最高の頭脳と感性を持った人が日本に来て、日本で仕事をしたいと思うきっかけにしてもらいたい。観光だけで終わってしまっては意味がないですよね。

 〈東京・銀座にあるユニクロの旗艦店などは、外国人客で盛況だ〉

 商業には本来、人をひき付ける力がある。でも、小売業も繊維業もアパレル業も、昔の姿に固執している。日本はグローバル社会の一員ですよね。だから、共存共栄して、世界中の優秀な人が日本に来て仕事したり研究したり、日本人も世界中に出かけていくことが必要だと思います。

 〈10年前の取材では「2020年の売上高5兆円達成」を掲げたが、道半ばだ〉

 あれはホラですから(笑)。規模のことばかりを言っていると笑われてしまう。北欧に行くと、一番の関心事は環境とかサステナビリティー(持続可能性)で、民度が高い。「あっ、これが先進国だ」と思いました。自分の事業そのものが、本当に世界にプラスになる、そういう企業に変えるということが今後の主眼だと思い始めました。社内で数字の目標を共有するのは良いけれど、社外への発信では内容が重要。服であらゆる人の生活をより豊かに、より快適にして、世界を変えていきます。(聞き手 吉村英輝)

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