そんな私だったが、昨年、健康診断でイエローカードが出たこと、育児と仕事に集中するため、クルマ移動を増やしたかったことを理由に酒をやめた。いや、いま振り返ると、まさに忘年会シーズンのアポが集中しており、これ以上、飲んだら死ぬのではないかと思ったからだった。仲間と酒を飲む日々は楽しかったが、明らかに心身に無理がきていることや、依存症気味であることが問題だと思った。
飲まないと面白くないヤツなのか?
以前も数カ月におよぶ禁酒をしたことがあった。簡単だ。コツは3日続けることである。3日坊主とはよく言ったものだ。3日続けると、習慣は定着する。
周りにも事情を説明すればたいていは理解してもらえる。むしろ、応援してもらえる。「トリビー(とりあえずビール)」文化はもう古い。今は、アルコールを無理にすすめると、アルハラ(アルコール・ハラスメント)だと言われる時代なので、酒を飲まないことに対する理解も得やすい。
「以前はあんなに飲んでいたのに…」「飲まないと面白くない」と当初は言われるだろう。対策は簡単だ。飲まなくても表裏がなく、ノリが変わらないということを理解してもらうだけだ。こうすると理解は得られる。
結局、酒とは何だったのか
アルコールをやめると、よく眠れるし、様々なトラブルに巻き込まれるリスクも回避できるし、出費も減る。いちいち快適である。娘が熱を出したときに病院につれていくことも、柔軟に対応できるようになった。感覚もシャープになった。
1年近くやめてみて気づいたことは、酒とは何だったのかということである。二十数年間にわたって飲み続けてきたが、それは何のためだったのか。
たしかに、酒は美味しい飲みものだった。ただ、それなしでも生きていくことはできる。酒を通じて出会ったり、交流を深めることができた人たちも多数いるが、ただ、酒はマストだったわけではない。
酒なしだと、公私の関係はどうなるか。酒なしで会ってみると印象はどう変わるか。酒をやめてみると見えてくる。飲みニケーションなしで、職場を円滑にする方法も見えてくる。というわけで、この忘年会・新年会シーズンを乗り切るためにも、人生を考える意味でも、この冬、酒をやめてみないか。
【働き方ラボ】は働き方評論家の常見陽平さんが「仕事・キャリア」をテーマに、上昇志向のビジネスパーソンが今の時代を生き抜くために必要な知識やテクニックを紹介する連載コラムです。更新は原則隔週木曜日。アーカイブはこちら