マイクロソフトはかつてスカイプで、ビデオ会議システム市場において地位を確立していたが、新興のズームにすっかりお株を奪われてしまった。スカイプもコロナ禍でユーザー数を伸ばしたとはいえ、ズームには到底及ばない。またマイクロソフトは現在スカイプよりも、チャットとオンライン会議などの機能を統合した「マイクロソフトチームズ」に力を入れているようだ。同サービスは同社のクラウドサービスである「Office 365」や「Microsoft 365」に組み込まれているほか、無料版も提供されている。同社によれば、4月末時点での日々のアクティブユーザー数は7500万人で、過去1カ月間で3100万人増えたという。
そしてフェイスブックは5月、最大50人でのビデオ会議が可能な「メッセンジャールームズ」を公開した。会議の主催者はフェイスブック、メッセンジャー、インスタグラムまたはワッツアップのアプリが必要だが、これらのアカウントを持っていない人でもリンクを送ってチャットに招待することができる。無料で利用でき、利用時間の制限もない。
ただしズームは気軽に無料で利用できる反面、セキュリティ面での不安が指摘されている。会議への参加にパスワードが不要なため、部外者が勝手に会議に参入する荒らし行為が相次ぎ、「ズーム爆撃」という言葉まで生まれた。現在は、ホストが必要に応じてユーザーのマイクをミュート(オフ)にして、悪意あるユーザーが発言できないようにする機能や、ホストが承認するまで会議に入れない機能、パスワード設定機能などが追加されている。
またフェイスブックの「メッセンジャールームズ」では会話が暗号化されないため、仕事や重要な内容の会議には不向きだ。
新型コロナウイルスがある程度収まっても、ビデオ会議システムの需要が減ることはないだろう。今後は用途に応じた使い分けが進む可能性がある。(岡真由美/5時から作家塾(R))