CAのここだけの話

ウィズコロナ時代の航空業界 ニューノーマルな空の旅をCAがご案内

山崎秋菊
山崎秋菊

 また、お客様が飛行機に搭乗する際も、混雑を防ぐため、座席番号ごとに少人数で搭乗し、降りる際も一斉に降りるのではなく、グループに分けてグループごとに降りてもらうなど、工夫と試行錯誤がなされています。

 見栄えよりも安全性 普段と違う機内サービス

 皆さんは機内サービスといったらどんなものをイメージされるでしょうか?

 エコノミークラスなら、さまざまな飲み物の種類を、ビジネスクラスやファーストクラスなら、各食器にきれいに盛り付けられた食事を想像する方も多いと思います。

 新型コロナ感染拡大防止に伴って、機内でのお食事やお飲み物のサービスも、今まで以上に安全と清潔に配慮している航空会社が少なくありません。これらも航空会社によってさまざまな対策がとられていますが、私が勤務する会社では、お食事やお飲み物の見栄えや、華やかさももちろん大切ですが、いかに感染防止を図れるかということに重きを置いたサービスに移行しています。

 例えばエコノミークラスでは、お客様のお好きな飲み物を、缶からプラスチック製のカップに注いで提供するのが主流でしたが、缶のままでの提供が始まりました。また、ファーストクラスでのお食事のサービスは、きれいに盛り付けられたコース料理風のサービスが主流でしたが、現在はなるべく空気に触れないようにラッピングされたお料理が、全てワンプレートにまとまって提供されます。

 安全性を重視したサービス形態に変わっただけで、お料理や飲み物の質はもちろん全く変わっていませんが、このようにお客様がより安心して機内での時間を過ごせるよう、各航空会社そして機内に乗務するCAが工夫をしています。

 ウィズコロナ時代の空の旅 体験のチャンス?

 いかかでしたでしょうか? 今、世界中で様々な変化に対して柔軟に対応する事が求められる日常が続いており、空の旅も今までの既存の物とは異なってきているかと思います。ですが、言い換えれば、今までと違う一見変わった空の旅を体験してみるチャンスでもあります。近い将来、また世界中のお客様で溢れる飛行機で、皆さまの空の旅にご一緒できることを願っています!

中学・高校時代に行った海外一人旅を機に、留学に興味を持つ。アメリカの大学を卒業後、現地採用で多国籍テクノロジー企業に勤務するも幼い頃からの夢であった客室乗務員(CA)への夢を捨てきれず転職活動を始める。何度もの落選を経て、晴れてアメリカ系航空会社に入社。現在2年目。好きなことは空港に行くこと、温泉旅行、美味しいものを食べること。Instagram: syukikubear

【CAのここだけの話♪】はAirSol(エアソル)に登録している外資系客室乗務員(CA)が持ち回りで担当します。現役CAだからこそ知る、本当は教えたくない「ここだけ」の話を毎回お届けしますので、お楽しみに。隔週月曜日掲載。アーカイブはこちら

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